営業代行会社の探し方|マッチングプラットフォームと求人・人材紹介の違い
営業外注の基礎・選び方

営業代行会社の探し方|マッチングプラットフォームと求人・人材紹介の違い

営業代行会社の探し方は、経路ごとに探せる相手・契約のしかた・契約前に分かることが違います。求人サイトやクラウドソーシングとの違いを整理します。

カクトク編集部 執筆 カクトク編集部

営業を外部に頼むと決めたあと、候補をどこから集めるかで最初に迷います。検索すると、求人・転職サイト、クラウドソーシング、人材紹介、比較サイト、営業代行のマッチングプラットフォームが同じ「探すサービス」として並んで見えます。

同じ並びに見えても、調達しているものが違います。雇用する人、個人に頼む作業、営業機能を担う外注先という対象の違いです。雇用する人を探す経路で営業機能を探そうとすると、契約のしかたも契約前に分かる情報も想定とずれ、候補を集めた時点で同じ条件で比べられなくなります。

営業代行会社を探す経路にはどのような違いがあり、自社はどの経路から候補を集めればよいのでしょうか。

1. 「探すサービス」は3つの問いで読み分けられる

求人・転職サイト、クラウドソーシング、人材紹介、比較サイト、マッチングプラットフォームの違いは、画面の見え方や機能の差ではありません。「何を探すか」「どの契約類型で結ぶか」「契約前に何が分かるか」という3つの問いへの答えが、経路ごとに決まっています

問い①:何を探すサービスか

自社が調達したい対象を「雇用する人」「個人に頼む作業」「営業機能を担う外注先」の3種類から明確にします。人手の補充として解決したいのか、専門性や機能の調達として解決したいのかという視点の違いです。

問い②:どの契約類型で結ぶか

候補を見つけたあとの契約が雇用契約なのか業務委託契約なのか、そのあいだに運営会社が入るのかによって、自社が負う管理責任の範囲と、うまくいかなかったときの撤退のしやすさが変わります。雇用契約では自社が指揮命令権を持ち、契約の終了には解雇に関する規制がかかります。業務委託契約では担い手が自ら業務を進め、契約の満了や中途解約で関係を終えられます。撤退のしやすさを決めるのは、相手が誰かではなく契約類型です。

問い③:契約前に何が分かるかの4軸

判断の基準は「1. 実績の裏取りができるか」「2. 担当者個人が見えるか」「3. 複数候補を同じ条件で比べられるか」「4. 契約後の運用まで経路の運営が関与するか」の4軸です。4軸目は、契約後の定例・切り替え・トラブル時に、探した経路の運営会社が関わるかどうかを指します。

これらは、提案比較4観点(届いた提案を同じ軸で読み比べるための4つの観点)を使って提案を読む際の材料になります。詳細は 提案が届いた後の読み方 を参照してください。

2. 7つの経路で、何を探し、どう契約し、何が分かるか

営業代行を探す7つの経路は、それぞれ得意な情報の出し方を持っています。優劣ではなく「どの軸が最初から揃っており、どの軸を自社で埋める必要があるか」という違いとして捉えます。

自社に雇う人を探す経路:求人・転職サイト/人材紹介

探す対象は自社に雇用する個人で、契約類型は本人との雇用契約です。人材紹介では、これに紹介会社との紹介手数料契約が加わります。求人サイトで分かるのは応募者の自己申告による職歴と、面接での人物像です。人材紹介では紹介会社が職歴確認と面談を済ませたうえで候補が届くため、事前の確認が一段入ります。どちらも、営業機能としての成果の再現性と、複数人を同じ条件で提案として比べる材料は得られません。雇用で抱えるか業務委託で調達するかの判断は、第4章で扱います。

切り出した作業を個人に頼む経路:クラウドソーシング

探す対象はテレアポやリスト作成といった特定の作業を担う個人で、契約類型は個人との業務委託契約です。過去の評価や受注件数、単価の幅は分かります。営業活動全体の設計責任や、チームとしての継続体制は分かりません。手法が決まっていて、稼働を補うことが依頼の中身であれば、成立する経路です。

会社を一覧から選ぶ経路:比較サイト・一覧記事/営業代行会社への直接問い合わせ

探す対象は営業代行を事業とする会社で、契約類型は法人との業務委託契約です。会社の対応領域や実績は分かりますが、今回の案件を実際に誰が担当するかは分かりません。会社の実績と担当者個人の実績は別のものとして確かめる必要があります。

比較サイト・一覧記事では、掲載の基準や掲載順が広告や自己申告で決まっていることがあり、一覧記事の執筆者が同業者である場合もあります。中立の情報として読まないことが前提です。

直接問い合わせでは、候補が自社の知っている会社に限られます。同じ条件で比べるには、要件書を用意して各社に個別に渡す手間が要ります。手間をかければ相見積もりとして成立する経路です。

営業支援システムのベンダーに相談する経路は、ツール導入の相談であり、外注先探しとは別の意思決定になります。

人のつながりで探す経路:知人・取引先からの紹介

探す対象は信頼できる第三者が知っている担い手で、契約類型は紹介された個人または会社との業務委託契約です。紹介者は契約の外にいます。紹介者の実体験に基づく仕事ぶりが分かるため、初期の信頼形成が速い経路です。一方、紹介者の知る範囲の外にいる候補は分からず、自社の商材や求める専門性への適合も紹介の時点では確かめられません。

営業機能の担い手を募る経路:営業代行のマッチングプラットフォーム

探す対象は営業機能を担う個人・チーム・会社です。契約類型は業務委託契約で、運営会社が間に入る場合と担い手と直接結ぶ場合があるため、サービスごとに確認が要ります。体制の違う担い手が同じ条件で提案を出すため比べやすい一方、自社の基準での実績の裏取りは面談で補う必要があります。詳細は次章で扱います。

経路

何を探すか

契約類型と相手

分かること

分からないこと

求人・転職サイト

雇用する個人

雇用・本人

自己申告の職歴・人物像

提案としての比較

人材紹介

雇用する個人

雇用・本人(紹介会社と手数料契約)

紹介会社が確認済みの職歴

提案としての比較

クラウドソーシング

特定の作業

業務委託・個人

過去評価・単価

営業設計の責任・継続体制

比較サイト・一覧記事

代行会社

業務委託・法人

会社の領域・実績

担当者個人・掲載基準の中立性

直接問い合わせ

代行会社

業務委託・法人

会社の領域・実績

知らない会社(同条件比較は要件書を各社へ渡す手間が要る)

知人・取引先からの紹介

信頼できる担い手

業務委託・個人または会社

実体験による仕事ぶり

紹介範囲外の候補・専門性の適合

マッチングプラットフォーム

営業機能の担い手

業務委託・運営介在か直接かはサービスごとに確認

体制の違いと提案の比較

自社基準の裏取り

3. 営業代行のマッチングプラットフォームで分かること・分からないこと

営業代行のマッチングプラットフォームとは

営業機能を担うプロ営業(個人・チーム・会社)が登録しており、自社の課題を提示して提案を募る場です。支援の主体はプラットフォームではなく、登録している担い手自身です。

分かること

一度の募集で複数の提案が集まるため、同じ条件で進め方や費用の考え方を比べられます。自社が知らなかった担い手まで母集団に入る点も、直接問い合わせとの違いです。組織型・チーム型・個人型が同じ場に並ぶため、受け皿の体制を選べます。

担当者個人の見え方は体制によって変わります。個人型・チーム型では提案者がそのまま実働者になることが多く、募集段階で誰が動くかが分かります。組織型では提案者が営業窓口で、実働の責任者や担当者が別のことがあるため、他の経路と同じく今回の案件を誰が握るかを面談で確かめます。

分からないこと・限界

登録している担い手の範囲の外にいる候補には届きません。運営の審査は登録できるかどうかの最低線であり、自社の案件への適合や実績の裏取りは、面談や過去の支援先への確認で発注企業が行います。紹介経路に比べると、初期の信頼形成には時間がかかります。支援内容の分類は運営側の語彙であり、自社の課題の言語化を代わりにはしてくれません。契約類型が運営会社経由か担い手直接かは、サービスごとに確認が要ります。

クラウドソーシング・人材紹介との違いを3つの問いで並べる

問い

クラウドソーシング

人材紹介

マッチングプラットフォーム

何を探すか

切り出した作業

雇用する人

営業機能の担い手

契約類型

業務委託・個人

雇用・本人

業務委託・個人/チーム/会社

分かること

本人の評価と単価

確認済みの職歴と人物

体制の違いと提案の比較

4. どの経路でも先に発注企業が決めておく2つのこと

経路によって得られる情報の種類は変わりますが、最終的に依頼内容との適合を決めるのは発注企業による課題の言語化です。分からないことを経路のせいにせず、依頼内容の不足として自社でも点検します。

決めること①:雇用で抱えるか、業務委託で調達するか

最初の分岐は、雇用契約で自社に抱えるか、業務委託契約で外部から調達するかです。雇用は指揮命令権を持ち、固定費として長期に育成する前提です。業務委託は期間を限り、成果の定義を契約で握り、合わなければ切り替える前提です。人が足りないからといって雇用が唯一の答えではなく、稼働の不足は業務委託でも埋められます。

そのうえで、調達したいのが「稼働」なのか「機能」なのかを決めます。決まった手法を動かす人手が足りないのか、戦略・改善・設計を含めて任せたいのかの違いです。この切り分けの考え方は 人員不足と営業機能不足の切り分け を参照してください。外部の活用は雇用の代わりではなく、戦略的な打ち手として選ぶものです。

決めること②:求める専門性と受け皿の体制を分けて持つ

「テレアポをしてくれる人がほしい」という言い方では足りません。次の3点を書き出します。

  1. 誰が戦略を考えるのか(自社か、相手か)
  2. 何を成果と数えるのか(架電数か、商談の設定か、商談の実施か、受注か)
  3. どんな体制で受けてほしいのか(会社か、チームか、個人か)

1点目は依頼の中身を決めます。決まった手法の稼働を補ってもらうのか(稼働補填)、手法の改善や戦略の更新まで任せるのか(プロセス代行)、代理店や紹介など販路そのものを主導してもらうのか(販路・紹介主導)の3つに分かれます。稼働補填で足りるならそう明記して募り、改善や戦略の更新まで求めるならそれを募集要件に書きます。決めていないと、候補側は稼働補填と読み、期待とずれます。

2点目は成果一件の数え方です。何を成果一件と数えるかを先に決めておかないと、届いた提案の費用も進め方も比べられません。

3点目は受け皿の体制で、組織型・チーム型・個人型に分かれます(外注先の組織の形を3つに分ける分類)。

専門性は、求める支援の得意分野で捉えます(外注先の得意分野を5つに分ける分類)。

  • 上流戦略支援型:戦略や勝ち筋の設計
  • 業界特化型:特定の業界知識が不可欠な領域
  • メソッド特化型:テレアポや手紙など特定手法の実行と改善
  • 営業DX型:営業支援システムや顧客管理システムの活用と、営業活動の可視化
  • パートナー開拓型:代理店や紹介など直販以外の販路

メソッド特化型は、特定手法の実行と改善を担うプロの専門性で、テレアポを専業とする組織型の会社も典型です。作業を個人に切り出すことと同じではありません。経路ごとに出てくる体制は偏ります。求人・人材紹介は雇用する個人、クラウドソーシングは個人型が中心、比較サイト・直接問い合わせは組織型が中心、紹介はつながり次第、マッチングプラットフォームは3つの体制が混在します。一方、どの専門性が合うかは、どの経路も自動では判定しません。

5. 経路は組み合わせて使い、候補がそろったら選定の手順へ

候補の母集団を作る「範囲を広げる経路」と、実績を確かめる「裏取りの手段」を組み合わせるのが実務的です。範囲を広げる経路は比較サイトとマッチングプラットフォーム、裏取りの手段は過去の支援先への確認、責任者との面談、小規模な試行です。紹介は、裏取りが最初から付いている候補獲得の経路として位置づけられます。二つ以上の経路に候補を求めるときは、同じ依頼文を渡すことが条件です。

探し始めの状況と起点にする経路

状況に応じた経路の選び方は、依頼の中身で分かれます。

状況

起点にする経路

裏取りの手段

依頼内容が固まっていない

探し始めず、第4章の2点を決める

専門性・体制・成果一件の言語化

決まった手法の稼働を補いたい(稼働補填)

クラウドソーシング、プラットフォームの個人型

過去の評価と小規模な試行

手法は決まっているが改善まで任せたい(プロセス代行)

手法特化の会社への直接問い合わせ、プラットフォーム

責任者面談、過去の支援先への確認

販路や紹介を主導してほしい(販路・紹介主導)

知人・取引先からの紹介、プラットフォーム

紹介者の実体験、責任者面談

専門性と経路には相性の傾向があります。業界特化型は紹介や業界内のつながりが裏取りしやすく、パートナー開拓型は紹介やプラットフォーム、営業DX型は直接問い合わせやプラットフォームが起点になりやすい傾向です。断定ではなく、候補を探す順番の目安として使います。

複数の経路から候補が集まり、情報がそろった時点で探し方の段階は終わります。ここからは候補を絞り込み一社に決める 選定5ステップ に移ります。本記事は、その候補抽出の前段に当たります。再選定には1か月程度かかるため、余裕がある段階で複数の経路を試しておきます。

まとめ

営業代行会社の探し方の違いは「何を探すか」「どの契約類型で結ぶか」「契約前に何が分かるか」という3つの問いへの答えにあります。全ての情報を網羅できる万能な経路は存在しません。マッチングプラットフォームも他の経路と同じく、分かることと限界を持つ一つの経路です。

まずは自社が探しているのは「雇用する人」なのか「特定の作業」なのか「営業機能を担う外注先」なのかを一文で書きます。そのうえで、求める専門性と受け皿の体制、成果一件の数え方を添え、同じ文面を範囲を広げる経路に渡し、集まった候補を裏取りの手段で確かめます。それが探し方の第一歩です。

よくある質問

FAQ
Q 営業代行のマッチングプラットフォームとは何ですか

営業機能を担う個人・チーム・会社を、自社の課題を示して募り、複数の提案を同じ条件で比較検討できる場のことです。支援の主体は、プラットフォームに登録しているプロ営業としての個人やチーム、会社になります。

Q クラウドソーシングで営業代行を探すのと何が違いますか

クラウドソーシングは切り出した作業を個人に業務委託する経路で、本人の評価と単価が分かります。マッチングプラットフォームは営業機能の担い手を個人・チーム・会社から募る経路で、体制の違いと複数の提案を同じ条件で比べられます。

Q 人材紹介や求人サイトで営業人材を探すのと何が違いますか

人材紹介や求人サイトは、自社が雇用契約で抱える人を探す経路です。マッチングプラットフォームは、業務委託契約で営業機能を担う担い手を探す経路です。雇用で抱えるか業務委託で調達するかを先に決めると、どちらの経路に進むかが決まります。

Q 営業代行会社を探す経路は一つに絞るべきですか

組み合わせるのが実務的です。範囲を広げる経路(比較サイトやマッチングプラットフォーム)で候補の母集団を作り、責任者との面談や過去の支援先への確認といった裏取りの手段で確かめます。二つ以上の経路に候補を求めるときは、同じ依頼文を渡します。

カクトク編集部

執筆:カクトク編集部

本コラムは、カクトク編集部が事業・顧客事例・業界動向を踏まえて執筆・編集しています。

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